【体験談】初めて日本で手術をした外国人夫
ベルギー人の夫が日本で暮らしてもうすぐ4年になる頃(昨年)。
日常会話程度の日本語を話せる夫が、初めて日本で手術をしたのでその様子を共有します。
手術への経緯
舗装されていない田舎道。
息子を驚かすために全速力で走っていた際、大きな穴に足を取られ、宙に浮くほどズッコケました。
手の皮が擦り切れ、血まみれに。
最初は手当てをしてもらうためだけに病院へ通いました。
しかし数日後、親指の根元を押すとポクポクなる・・・違和感を感じ、再度病院へ。
レントゲンを撮ってもらうと、親指の付け根の骨が欠け、脱臼していることが判明。
大きい病院の整形外科を紹介され、早めに手術をしたほうがいいと言われ、
事故から約2週間後に実施することになりました。
実際の手術
今回夫がした手術は「CM関節亜脱臼」という疾患のため。
親指の付け根の関節がずれてしまっていたので、伝達麻酔をしてピンで固定してもらいました。
手術時間は約1時間半で、日帰りでした。
驚いたのが、「奥さんも一緒に入りますか?」の看護師さんの一言。
夫はやさしい日本語であれば理解でき、受け答えができましたが、
念のための通訳として私も手術室に入れてもらい、隣で手術の様子を見ることができました。
まず始めに、手術をする方の肩へ長い針を刺して麻酔がかけられました。
麻酔が効いているかの確認で腕を動かすよう言われた時に、自分の腕が自分のものでないように、
勢いよく胸に落ちてきて一時パニック状態に。
その後落ち着いた後、私と間違えて看護師さんの手を握り、赤くなっていました(笑)
患者である夫からは見えぬよう布がかけられ、手術開始。
一部皮膚がめくられ、針のような物が入れられる様子が見えました。
手術室では緊迫した雰囲気を予想していましたが、先生や看護師さんは終始落ち着いていて、
時々先生や看護師さんが優しく話しかけてくださり、温かい雰囲気で行われました。
夫は眠たくなるお薬を投入されていましたが、何故か眠れず 。
術中はずっと私と話して、意外とリラックスしていました。
本人によると麻酔のおかげで痛みはなく、押される感覚のみあったそうです。
そしてこの手術は無事に終わり、夫の手には永久的にボタンが入ることになりました。
回復具合
二週間後
術後から包帯を取るまで、お風呂に入るには水に濡れないようビニールを被せる必要がありました。
術後の診察日までにピンがずれるというアクシデントがありましたが、
救急外来で抜いてもらい、大きな問題はありませんでした。
包帯も取れましたが、手が腫れたように膨れ上がっていました。
一ヶ月半後
手は使えますが思うようにはいかず。
この頃までは家事やキーボードのタイプなど手を動かす行為は極力控えていました。
びっくりするほど指の筋肉や握力が衰えていたので指の筋トレをしていました。
一年後の現在
痛みはないですが時々違和感があるそうです。
手に触れる時にボタンがあることにずっと慣れないそうですが、
日常生活には全く問題なく、重くなった子どもの抱っこも余裕でできます。
傷跡は分かりますがほぼ目立ちません。
夫の病院の付き添いについて
うちでは普段の病院のときもそうですが、最初の数回は付き添いし、
残りの通院は一人で行ってもらいます。
初めて行く病院は受け付けから診察、会計までの流れが分かりにくく、
先生のお人柄や話し方も未知なので、日本人である私が一緒に同行し、フォローしています。
特に日本語での問診票は夫にとってかなり難易度が高いので、サイン以外は代理で記入しています。
数回通うことで勝手がわかり、先生や受付の方との顔見知りになれば、もう大丈夫。
一人で問題なく行けるようになります。
おわりに
あの時あの場所へ行かなければ?
と過去を嘆いても、起きてしまったことは仕方ありません。
一つの些細な事故によって、手術が必要になるとは思いもしませんでした。
今となっては夫にとって良い人生のレッスンだったようですが、
今回の経験を持って皆さんに助言したいのは、
足場の悪い田舎道では走らないほうがいいということです。(笑)
このレポートが誰かのお役に立てれば幸いです。
夫本人目線の体験談はYouTubeに上がっていますのでよかったらご覧ください。